今回は、「ターゲティング」についてお話しをしたいと思います。マーケティングにおける分析手法「STP分析」の2つ目にあたる項目がターゲティングです。

ターゲティング : Targeting

ターゲティングとは、どの顧客層(セグメント)を標的市場(ターゲット)にするかを定め、マーケティング資源を集中するかを決めることです。そのため、STPのターゲティングは、「Segmentation(市場細分化)」と「Targeting(ターゲット設定)」のセットで考えます。

市場に複数のセグメンテーションが存在しないことはほとんどありません。

セグメンテーション、というのは、消費者を層に分けることです。

ターゲティングは、分けた消費者の層のうちどこに絞ることです。

そのため、集客や販促など、あらゆるビジネスの起点となります。ターゲティング戦略を間違えれば、いわゆる「的外れ」になるわけです。

ターゲティングの選別方法

STP分析では、見込客を大衆とせず対象を絞り込み細分化することで、自社が事業を展開するのに最もふさわしいセグメントを標的(ターゲット)市場として選定することです。

ターゲティングの仕方は、3つの戦略があります。

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ターゲットの規模については会社の規模(投入できる資本や人員など)や、成長性や市場規模などを考慮しながら、一般的には市場全体の2~4割程度を目安にすることがいいとされています。

無差別型

市場セグメント間の違いを無視して、共通の製品・サービスを提供する戦略。
この戦略の場合、様々なライフスタイルや価値観を持つ人々を一括りにしてしまうため、焦点が絞れなくなる弊害があります。

差別型

それぞれの市場セグメントに対して異なる製品・サービスを提供していく戦略。
この戦略の場合、経営資源が分散される可能性が高く、ある市場セグメントに需要が高まってしまうと他に分散した経営資源の集約するなどの事業見直しといった弊害があります。

集中型

少数の市場セグメントに注目し、そのセグメントに経営資源を集中していく戦略。
この戦略の場合、仮にも「的外れ」の結果になると投資した経営資源のコスト回収が難しくなる弊害があります。

大切なことは「自社製品に適したターゲティング」

自社の製品やサービスを最も必要とする消費者グループを見つけ出すことで、ニーズにマッチした顧客層へ効率よく営業をかけることができます。

ターゲットを明確に絞れていない、なぜターゲットを明確にするのかわからない、といったような悩みがある場合には、次のチェック項目には、ターゲットを制定するのに有効性があります。

〔チェック項目候補〕
市場規模:経済規模は?
市場成長性:初期・中期・成熟期など、成長レベルはどの段階か?
市場影響力:影響力はどの程度か?
競合状況:同業他社はいるか?どのような状況か?

ROIを考える

自社商品・サービスを提供しマーケティング活動により売り上げを拡大することは、すなわち「利益を増やすこと」です。
限られた予算を最も効果的かつ効率的にマーケティング活動を行うには、ROI(Return On Investment)により、投下した資本に対する効果を見ます。

そのメリットは、どの事業の採算性が高いかを利益ベースで可視化できることです。

競合に対する事業戦略

当たり前のことですが、おおよその事業には競合が存在します。そのため、競争に打ち勝つ上でも「ターゲットを絞る」ことが重要です。

リピート販売促進

簡単に言うと「販売促進」とは、購買の動機づけをし販売を促すことです。そして、ドラッカーによると、会社の売上の8割はリピーターから生まれると言われるほど、リピーターの存在は事業戦略として大きな要因となります。

 
 
この記事がマーケティングとしてではなく、スキルとしての「ターゲティング」を組織として取り組んでいただける一助になれば幸いです。

 

本章ではこの新しい企業と消費者を結びつけるサービスの考え方、構築方法について紹介してまいります。どうぞ、参考にしていただければと思います。

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