今回は、「ポジショニング」についてお話しをしたいと思います。
ポジショニングは、消費者に自社商品・サービスをどのように認識してもらうのか、を決めることです。今回のポジショニングとは一体なんなのか、メリット、成功事例を基にまとめていきたいと思います。
ポジショニングとは
ポジショニングは、自社製品・サービスの他社との「差別化」を行うことを指します。差別化することで、そのユニークさを消費者に認識してもらい、購買へつなげる活動です。
本来ポジショニングという作業は、商品開発の初期段階から決めておく必要があります。ポジショニング戦略は、その後のマーケティングミックス(4P)の有りようを決定づける意思決定だから、というのがその理由です。
車と言えばXXXX、お茶といえばYYYYY、引っ越しと言えばZZZZ、など、特定の商品・サービスを選択してもらいやすくなるメリットがあります。
出典:グロービス経営大学院より
現代社会は、消費者ニーズの多様化により変化する環境の中においてはどんなポジショニングも永続的なものではないので、企業はつねに自社のポジショニングを見直す必要があります。
実際ポジショニングの戦略を考える上で、考慮すべきいくつかの「ポイント」があります。
作り方や例についてお話ししたいと思います。
ポジショニングマップ
ポジショニングマップという言葉を聞いたことがありませんか?[free_buttun_txt]
出典元:ポジショニングの確定
ある特定の製品・サービスの特徴を明確にするために製品・サービスをマッピングする場合と、業界構造に対する自社の戦略や位置づけを明確にするために市場全体をマッピングする場合があります。これをポジショニングマップと言います。
ポジショニングマップで軸を決める際は、2軸の要素を独立させ、かつ重要度の高いものにすることが重要です。ただ、「ポジショニング戦略=ポジショニングマップを創ること」という短絡的な理解は決してされないようにお願いします。
そして、『ポジショニングマップ』をより効果的にしていくためには、事前に決めなくてはならないことがあります。
ニーズとウォンツ
そもそも論になりますが、自社商品・サービスが、本当に市場や消費者からのニーズ・ウォンツがあるかどうかの見極めです。どれだけ小さな潜在的なニーズであってもかまいませんが、ニーズが何も無いところに商品を投入しても得られるものは何もありません。
マーケットシェア
寡占状態のマーケットやある特定の複数企業でシェアが占められるようなマーケットが、本当にポジショニング戦略を考えるべき経営戦略なのか、という点です。マーケットシェア上には、大きく4つのポジションがあると言われています。
マーケット・リーダー
該当市場での、売上高1位の企業
マーケット・チャレンジャー
該当市場での、売上高2・3位の企業
マーケット・ニッチャー
該当市場での、特定の顧客層、特定の商品、特定の地域などの限定された企業
マーケット・クラッシャー
該当市場での、価格破壊やこれまでの概念に捉われない企業
検討段階でこれら4つのポジションのうち、将来的にいずれにも該当しそうにないのであれば、そのポジショニング戦略は見直したほうが賢明なのかもしれません。
ポジショニングの切り口
ポジショニングを検討する際に、自社の製品・サービスの分析を行ないますが、次のような切り口があります。
商品力
商品の機能・品質・デザインなど。
商品の差別化は「競争優位に立つ」ことが前提になっています。それには、まず、その商品そのもの魅力、価値が必要です。ただし、「過剰価値」を消費者は望んでいません。本当に必要とする意識としてのニーズとウォンツを満たす商品に「価値」があります。
サービス力
商品を購入する前後に生じる顧客のストレスを緩和、満足度。
消費者はその商品そのものを手にはしますが、その商品から得られる目に見えないサービスを受けています。そのサービスにこそ、「付加価値」が生まれるため、他社にはない「付加価値」が優位性のポジションを得られる武器にすることが可能です。
人材力
営業力、製品の購入前や購入後に対応してくれるスタッフの対応。
自社社員が顧客に提供する技能や知識・誠実さや礼儀正しさ・対応の速さによって、その商品がもつ魅力やサービスに、さらに大きなメリットを消費者に与えることが可能になります。たとえ商品そのものの機能が他社製品より劣っていたとしても、消費者に提供する人柄で消費者は商品を選ぶことは十分にあり得ます。
ブランド力
顧客に連想してもらうイメージ。
商品やサービスに触れることで得られる特別感、というとイメージできますか? たとえば車。いわゆるコンパクトカーと言われる車よりも海外の高級車と呼ばれる大きなセダンの方が、よりそのブランド力が強そうに感じませんか?
消費者は複数の選択肢がある場合において、その商品がもつブランド力で商品を選ぶ場面が多いものです。
ポジショニングの視点
優れたポジショニングを実現するための視点はいくつかあります。その中でもとりわけ重要な視点が2つあります。
新しいカテゴリーの創造
新しいカテゴリーを創造し、生活者の認識の内側に入り込めれば、ブランドリーダーになることは間違いありません。「新たなカテゴリーが創造できるか?」は、優れたポジショニングを実現する上で非常に重要な視点です。
競合製品との関係
競合製品と重複しない自社製品、対立構造に見立てた自社製品、どちらにしても競合製品との距離感という関係性がありえます。もう少し踏み込んだ表現をするならば、「マーケット・リーダーの強みの中に、弱みを見出す」という関係性を築き上げていけるポジショニングであるかを考えることです。
競合製品の「強み」を「弱み」にすることで、自社のポジションに優位性を見出すための視点です。
ポジショニングのコツをお伝えしました。いかがでしょうか。
この記事では企業におけるポジショニングの話しかできませんでしたが、これは個人の生活にも十分応用することができます。
この記事がマーケティングとしてではなく、スキルとしての「ポジショニング」を組織として取り組んでいただける一助になれば幸いです。
本章ではこの新しい企業と消費者を結びつけるサービスの考え方、構築方法について紹介してまいります。どうぞ、参考にしていただければと思います。
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