大切なのは、やり方ではなく、考え方なんです。これは、何もマーケティングに限った話ではありません。

「マーケティング」という言葉は知っていても、具体的な作業として何から取り掛かりどうすれば良いのかわからない人、いらっしゃるとおもいます。そもそも「マーケティングとは何?」というところから順を追ってみようと思います。

「マーケティング活動」

市場において企業や個人(事業主)が経済活動を継続していくためには消費者の要求、需要を分析し、それらを満たすための企業活動が必要です。組織による消費者ニーズをとらえていくための活動を「マーケティング活動」と呼びます。

マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。 また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。
マーケティング – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/マーケティング

何とか今ある商品を売り込むという売り手の発想やその営業活動は、「販売活動」です。マーケティング活動とは、どうしたら消費者が買いたい気持ちになるのか、消費者のニーズはどのようなものなのかを考える活動です。
つまり、商品ベースでいかにして販売するかという発想起点になるものが「販売活動」であり、[free_buttun_txt]顧客ベースで消費者が入手したい商品は何かという発想起点になるものが「マーケティング活動」なのです。

マーケティングミックス(4P)

マーケティング活動のうち、市場分析はマーケティングリサーチと呼ばれており、消費者が何を望んでいるかを分析して明らかにしていく活動です。この活動は、製品計画(Product)、価格設定(Price)、流通チャネル構築(Place)、プロモーション(Promotion)の4つに分類した4Pと呼ばれる分類が密接にかかわっているので、「整合性がとれているかどうか」に注意しながら考える必要があります。

マーケティングミックス(w:Marketing mix)は、マーケティング戦略において、望ましい反応を市場から引き出すために、マーケティング・ツールを組み合わせることである。つまり、企業や非営利組織が顧客や生活者に商品やサービスの販売をしたり、何かを遂行したりするために、マーケティングの使用可能な複数の手段を組み合わせて戦略をたて、計画、実施すること。マーケティングミックス要因にはさまざまなものがあるが、今日、4P理論と二つの4C理論に集約できる。
マーケティングミックス- Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/マーケティングミックス

1.製品計画(Product)
消費者ターゲット層を定めてその層にあるニーズを把握した商品を開発し、市場へ投入する活動。

2.価格設定(Price)
開発した商品の適正な価格(≒消費者が求めやすい水準の価格)を考え決定する活動。

3.流通チャネル構築(Place)
ターゲットとなる消費者層が容易に購入可能とするための流通経路(ネット、小売り、卸)を決定する活動。

4.プロモーション(Promotion)
広告や人的販売、セールス活動を通じてターゲットとなる消費者層の需要を喚起する活動。

マーケティングミックス(4P)の失敗事例

マーケティング活動は、製品計画(Product)、価格設定(Price)、流通チャネル構築(Place)、プロモーション(Promotion)の4つに分類した4Pと呼ばれる分類が密接にかかわっていると説明しました。ここで一つ、マーケティングミックスの失敗事例を紹介したいと思います。

健康食品販売会社Aの商品事例

ある健康食品販売会社が、「40~50代男性」に「メタボ改善」という価値を提供しようとする商品を開発・販売しました。どのようにその価値を提供しようとしたかを4Pで説明します。

製品計画(Product)
内臓脂肪や皮下脂肪の合成を抑える成分を配合しました

価格設定(Price)
躍動感あふれるパッケージで10日分が500円

流通チャネル構築(Place)
自社流通チャネルおよび一般量販店で販売しました

プロモーション(Promotion)
大人気のイケメン若手俳優を起用しました

この商品は、販売当初はとても大きな反響を呼びましたがリピーターも獲得できなかったため、売上はそれほど伸びませんでした。

なぜ、この商品は売上を継続できなかったのでしょうか。

それは、CMに大人気のイケメン若手俳優したことで、「40~50代男性」に「メタボ改善」という価値を提供しようとする商品コンセプトから外れてしまったことにあります。

すなわち、消費ターゲットである「40~50代男性」に対して、イケメン若手俳優でプロモーション活動したことにより、要素の整合性がとられておらず、ターゲット層とずれたプロモーションが失敗の要因にあるのです。

企業ではマーケティング活動の施策を行う部署が各部門で分かれている場合があります。そのため、「誰に、どんな価値を提供したいのか」を設定し、各部で連携をとってマーケティング活動を進めていかなければなりません。この記事が、マーケティングミックス(4P)の理解の一助となればと思います。

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