今回は、皆さんがよく耳にする「リスクマネジメント」についてお話しをしたいと思います。
リスクマネジメントとは
リスクマネジメントとは、企業経営において予測される危機に対して予め対応できるようにする一連の管理プロセスのことです。
似た言葉として、クライシスマネジメント、というものがあります。クライシスマネジメントとは、「危機は必ず発生する」という前提のもとに、危機管理を行います。
何が違うかと言いますと、明確に違う点が一点だけあります。
リスクマネジメントは「危機を未然に防ぐ」、クライシスマネジメントは、「被害を最小に抑える」です。
今回は、この「リスクマネジメント」についての話です。
リスクマネジメントの基本的な考え方
「将来発生するかもしれない問題に対処する」というものが、リスクマネジメントのもっとも根幹にある考え方です。
つまり、
ことが基本的な考え方となります。
この基本的な考え方を手順として表現とすると、次のようなステップを踏みます。
1.リスクを発見する(Plan)
2.リスクを分析する(Do)
3.リスクを評価する(Check)
4.リスクに対処する(Action)
突発的な問題が発生し思う成果が得られなかった、と言った経験がある方もいらっしゃると思います。
では、何が足りなかったのか、何をしていればそれが未然に防ぐことができたのか、次項からリスクマネジメントの手順をまとめてお伝えしますので、その解決の糸口として参考にしていただければ幸いです。
リスクマネジメントの手順
リスクが与える不利益の対象は企業経営、株主、財務など対象が異なるため、それぞれに異なるリスクマネジメントが必要です。
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リスクを発見する(Plan)
企業の内外に潜んでいるリスクにはさまざまな種類があるため、その洗い出しには十分は注意と、組織内外のあらゆる情報を活用する観点が必要です。
ざっと並べてもこれだけあります。ステークホルダーや社内各部署などを見渡せば、もっと深堀できると思います。
リスクを分析する(Do)
洗い出したリスクを分析します。分析では、リスクの測定を行い影響度や発生確率を評価します。
例えば、不良品によるリコール発生の場合、過去の事例や他社の事例から「影響の大きさ」を推測し、不良品が発生する統計的頻度から「発生確率」を推計できるかもしれません。
リスクを評価する(Check)
リスク分析が終わると、個々のリスク分析の結果を一覧として可視化します。具体的には、「影響の大きさの強度」をx軸、「発生確率の頻度」をy軸にとって、リスク分析の結果に従って個々のリスクをマップ上にプロットしていきます。これにより、影響度が大きく、発生確率も高い重大なリスクがどれかが誰の目にも明らかになります。
リスクマネジメントコストが予想以上に高い、あるいはリスク処理効果があがっていないなどの問題が発見されれば、たとえ重大なリスクという分析結果だったとしても、その重大さだけでなく、対応の順序にも着目することがポイントです。
リスクに対処する(Action)
優先度が高いと評価されたリスクに対して具体的な対応策を考えていきます。
リスクの除去
リスクの発生源になるヒト・モノ・カネ・情報とのかかわりを断つ、事業活動の停止
リスクの軽減
損失の強度を減少
リスクの許容
自己の資金でそれを補填
リスクの移転
リスク管理ができない場合に事業売却などを実施
リスクマネジメントは、言葉だけではとても難解で本当に対処可能か不安になることもあります。
しかし、リスクマネジメントは経営を支える全社的な仕組みです。
将来発生するリスクを能動的に把握し、どのように対処するかについて科学的に意思決定を行うプロセスを定着させるには、PDCAのサイクルを何度も実施して見直すことが求められます。
この記事で少しでもご理解していただけましたら幸いです。
本章ではこの新しい企業と消費者を結びつけるサービスの考え方、構築方法について紹介してまいります。どうぞ、参考にしていただければと思います。
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