バンドワゴン効果(Bandwagon Effect)
多くの人々に支持されているものは良い物だ、と思った経験はありませんか?身近なところでは、食べ物や小物類、時計や車などなど。
バンドワゴン効果(Bandwagon Effect)は、同じ商品(製品)について自分以外の他者の消費量が多ければ多いほど全体の需要も増加し、自分がその商品(製品)を消費することの効用が高まるとする現象で、この背景には、個人の判断よりも集団の決定が正しい(数多くの人が購入・選択しているものは良いものに違いない)という思い込み要素があるとされています。
米国の理論経済学者ハーヴェイ・ライベンシュタイン Harvey Leibenstein は、自身の論文『消費者需要理論におけるバンドワゴン効果、スノッブ効果、およびヴェブレン効果』(1950)で発表したものです。
誤解を恐れず簡単に説明すると、“世間の流行りや周りの評判が自分にとっての判断材料”のことです。
もし、、、
という心理から衝動買いをした経験のある方や、似た心理で飲食店に入店されたことのある方などは、お店側の「バンドワゴン効果」に巧みに動かされている可能性があります。
バンドワゴン効果の実用例
それではさっそくその実用例から、売上をアップさせるマーケッティングの手段としてきわめて有効なこのバンドワゴン効果について、説明をしたいと思います。
例示は3つです。
なぜか窓側に案内される
一つ目です。
街中を歩いていて、ふと目にした雰囲気な良いカフェ。なんとなく足がお店に向かいそのまま入店。そこで店員に案内された席は、奥のゆったりソファー席、、、ではなく、なぜか窓際のハイカウンター席。
ゆったりくつろげるソファー席が空いているのに、なぜハイカウンター席に案内されるんだろう?
そんな経験はありませんか?[free_buttun_txt]
他に客が誰ひとりも入っていない店というのは、それを見た人たちの心に、「この店は流行っていないということは、扱っている商品そのものが悪いのではないか」という憶測を生みやすいものです。
ですから、飲食店等においては、客が入っているところを店外の通りから見せるように、客をまず窓側に案内するのがセオリーです。また、コンビニエンスストアにおいても雑誌を立ち読みする客が店外から見えるように、雑誌コーナーを窓側に配置します。
店に客がしっかり入っているところを窓から店外の通行人々に見せるというのは、バントワゴン効果を生じさせます。
有名人・マスメディアを使う
二つ目です。
インフルエンサーという言葉を聞いたことはありませんか?
インフルエンサー (英: influencer)とは、世間に与える影響力が大きい行動を行う人物のこと。その様な人物の発信する情報を企業が活用して宣伝することをインフルエンサー・マーケティングと呼ばれるほどです。
「テレビにも報道された店」「有名人の○○さんも激賞」といったことを広告に載せたり、店外の通りに堂々と看板に謳(うた)っていたりする店があります。
流行の発生を説明する学説に「感染説」というものがあり、ファッションリーダーと目される個人や集団から、あたかも病気が感染して行くように、流行が広がっていくというケースが多く見られます。
ツテを探して有名人やマスメディアに働きかけて、自分の店のことを取り上げてもらうことで、バントワゴン効果を狙うことができます。個人商店でもそれを精力的に実践している例が見られます。
行列をつくる
三つ目です。
よくテレビなどで、「この行列の先はいったい何でしょう?」といった紹介を見たことはありませんか?
飲食店において、店の中で注文を受けてから待たせるよりも、注文がスムーズに応じられる程度の数にしぼって、店の外に待たせる方が客の不満が少ないということは、よく知られています。
この飲食店でテーブルの数をしぼるということは、店外に行列をうむことにもつながります。店外の行列を見た他のひとたちが「あの店は流行しているんだ」という興味を持つきっかけになり、バントワゴン効果を生じさせます。
行列にバントワゴン効果があることが明確であり、店の側がサクラを雇って店外に行列をつくるというのは昔からある手段です。
近年においては、インターネット上の人気店紹介サイトや匿名掲示板などにステルスマーケティングの一例としてのサクラを用いた書き込みが行われたりしています。
マーケティングスキルはビジネスを大きく左右する重要なスキルであるにも関わらず、学校や会社ではほとんど教えてもらえません。紹介した知識はマーケティングはもちろんですが、結局ビジネスをしていく上で顧客心理は切っても切り離せない重要なポイントです。
テクニックは、接客、営業、WEBマーケティングなど、様々なシーンで参考にできるものばかり。もちろん、職場や家族の問題の解決で合ったり―の中でも活用できるので、一度目を通して頭の隅っこにいれておくことをおすすめします。
本章ではこの新しい企業と消費者を結びつけるサービスの考え方、構築方法について紹介してまいります。どうぞ、参考にしていただければと思います。
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