「商品の先にあるもの」を伝えられていますか?

こんにちは。ベルディアです。

本日のマーケティング戦略に関する記事は、「シェア」。 共有です。

以前、別の記事で次のような話をしました。

利用者の新しいライフスタイルを提案する

こちらのカテゴリで伝えたかった内容は、今、自分たちが開発している商品など、世に出すサービスの新規性が高ければ、既存の常識の中で暮らす人々に対して新しいライフスタイルの魅力を伝える必要がでてきます。その魅力を伝えるにはストーリーが必要です。そして、「価値」を伝える魅力あるストーリーをつくるための、仕組みの作り方をお伝えしました。

ただ、こちらのカテゴリではあることには触れていません。

それは、【感情】です。

商品を売るためには、商品の先にあるものを伝えることです。つまり、新しいライフスタイルの魅力を伝えることです。

そして、マーケティング戦略としてするべきことは、物や情報を与えるだけではありません。その先にある感情を与えることです。

消費者(≒利用者)と共に喜ぶことが自然とできるストーリーこそが、仕事としての達成感ももたらしてくれます。

そのためには、消費者の「共感ポイント」を探ることが必要になります。

「共感ポイント」を探る

ソーシャルメディアと連携させたキャンペーンは多くなってきています。それらのキャンペーンでソーシャルメディアでの情報の広がりを期待して、広告しています。

しかし、この「共感ポイント」は、かなりデリケートな扱いが必要です。

皆さんの記憶に新しいキリンビバレッジのTwitterのキャンペーンを例に挙げます。

4月は出会いの季節!ですが、みなさん新生活には慣れましたか!?
みなさんの周りにいそうな #午後ティー女子 を イラストレーターの〇〇さんに、描いてもらっちゃいました! 確かに、私の周りにもいる…かも!?#いると思ったらRT #私だと思ったらFav #午後の紅茶 pic.twitter.com/NVDbRTzyxu
— キリンビバレッジ♪ (@Kirin_Company) 2018年4月26日

※イラストレーターさんのお名前は本編に無関係のため、伏字に変更してあります。

この「午後の紅茶」Twitterで掲載したイラスト画像は非常に大きな反響(批判?)によりTwitterそのものを削除する騒動にまで発展しました。

キリンビバレッジ側のTwitterにもあるとおり ”私の周りにいるかも” の「共感ポイント」を狙ったものですが、受け手側はそうではありませんでした。

周りにいそうな商品のイメージをイラスト化するという広告としてのコンセプトは、どこので企業でも商品に対するイメージ戦略としてよく取られる手法です。つまり、「共感ポイント」のイメージ化です。

しかし、キリンビバレッジのそれは真逆の効果でした。
「消費者(≒購買ターゲット層)を馬鹿にしてる」という捉えられ方を招いてしまっています。人によっては、炎上マーケティングを狙ったものだという人もいるかもしれません。

喜ぶ人がいたか?

冒頭に述べたことですが、繰り返します。

マーケティング戦略としてするべきことは、物や情報を与えるだけではありません。その先にある感情を与えることです。

消費者(≒利用者)と共に喜ぶことが自然とできるストーリーこそが、仕事としての達成感ももたらしてくれます。

「共感ポイント」とは言い換えると、どれだけの多くの人を喜ばせる ”何か” を具現化することです。

では、その「共感ポイント」を創り方のヒントを説明したいと思います。

実は、それは本当に難しいことではありません。マーケティングの基本中の基本、[free_buttun_txt] 【STP分析】【SWOT分析】 を使った 【基本戦略】 です。

とりわけ、次の3つのポイントを意識することです。

 

ターゲットを明確にする

ターゲットにしたい消費者層は、どんなことで困っているか?

ターゲットにしたい消費者層は、どんなことで悩んでいるか?

ターゲットにしたい消費者層は、どんなことに不満を持っているか?

ターゲットにしたい消費者層は、どんなことを望んでいるか?

 

自社の「強み」を明確にする

強みを正しく認識するための手段は、取引のある顧客、もしくはエンドユーザーからの評価を直接確認することです。

強みを明確にする過程で、消費者に対するコミュニケーションの取り方、とりわけ、キャッチコピーなどの言葉を発見することができます。

強みに集中することで、取引先・消費者により良い「価値」を提案・提供することが出来ます。

 

「価値」の差別化戦略

差別化とは、何も「価値」を付加するだけではありません。

付加価値を付けて差別化するか。

あえて付加価値を減らすことで差別化するか。

突き詰めると、「それ」を顧客が求めているか、という差別化戦略をとることです。
 

「共感ポイント」とは、「広告よりも顧客とのつながりそのもの」にどこまで歩み寄った広告を考えるか、に尽きます。共感してくれた顧客と関係を深めるため、「顧客との会話」を持つのが基本スタンスが必要となってきます。

ソーシャルを絡めたキャンペーンを企画する際は、気軽に「共有・拡散」と考えず、共有と拡散は目的じゃなく手段ですから、商品・サービス・コンテンツ自体にその共有のための「強み」と「価値」を付加することが重要です。
 
 

これからの時代は何も広報担当者や宣伝にかかわる企業・事業部だけではなく、経営者、技術者、営業、人事や総務担当者に至るまで、マーケティングに関係する意識は、これまで以上に重要な要素となってきます。

この記事がマーケティングとしてではなく、スキルとしての「マーケティング活動」を組織として取り組んでいただける一助になれば幸いです。

 
 

本章では少しでも「マーケティング活動」というものは非常に身近な存在であり、企業や部署に関係なく自分自身に役に立つスキルだと、そうのように思ってもらえるような記事をお伝えしてまいります。どうぞ、参考にしていただければと思います。

 

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