こんにちは。食育コンサルタントのベルディアです。
他人から熱心にサービスを受けたり尽くされると、尽くされっぱなしでは居心地が悪くなり、ついついお返しをしないと気が済まないという気持ちになることがあります。
人は、他人に親切にされると、何かしらのお礼をしなければいけないと感じます。その心理作用は心理学の世界では「返報性の原理」と呼ばれています。
返報性の原理はビジネスのあらゆるシーンで活用されています。今回は、「返報性の原理」の基本を解説します。
返報性の原理(法則)
返報性の原理とは、「何かをもらったらそのお返しをしないといけないと思う心理的法則」のことを指します。
これは何かしらの施しを受けたときに「お返しをしないといけない」と考えてしまう心理です。人間が本来持っている義理や人情に関わるものでお歳暮やお土産といったものをもらったときにも働きます。
身近なものではバレンタインデーにチョコを貰ったのでホワイトデーにお返しをするといった心理も該当するでしょう。恋愛でも使えるテクニックで、相手になにか贈り物をしたいときにお礼をしたくなる心理があります。
ただお返しをしたいと相手が考えるには要求を突きつけてはいけないという要素もあるので注意です。
ビジネスに活用した例
「スーパーで試食をもらったとき」「電気屋さんで親切丁寧に説明をしてくれた。」などみなさんも日常生活の中で経験しているのではないでしょうか。
何かを頼みごとがある際に
1.飲み物をおごってあげて相談した場合。
2.ただ相談だけをした場合。
を試してみたところ(1)の方が頼みごとを受けてもらえる確率が圧倒的に高かったという実験結果もあります。
これをマーケティングに応用してみましょう。まずはこちらから何かを提供することで最終的に商品の購入などにつなげるということですね。ポイントは無料で何かを提供し、その場で見返りを求めないということです。例えば
などでしょうか。
返報性の原理を通用するテクニックのポイント「好意の返報性」
ところで、返報性の原理が私たちの消費行動にどれくらい影響を与えているのか、あなたは想像できますか?
返報性の原理は意外と日常の中に隠れています。[free_buttun_txt]
「試す」ものと「無料」のもの
身近なビジネスモデルだと、デパ地下での試飲や試食。
試食をすると「買わないと悪いな」と思ったり「このまま立ち去りにくいな」と考えたりしますよね。そういった心理が働き、購入につながる。
また、この試食や試飲は”人がいるかいないか”でも購入率が変わることがわかっています。人がいない試食コーナーだと実はそれほど購入率は変わらず、人がいる時に試食をすると購入率があがる。
つまり、
試食コーナーや試飲コーナーがある=購入率があがる
ではなく、「人から提供されるかどうか」が重要だというわけですね。
試着も同じ。試着室で服を着ていると「サイズはどうですか?」などと店員さんから声をかけられますよね。その後に「やっぱりこの服やめておきます」とか「また来ます」とかなかなか言いにくいものです。
これも返報性の原理が与える心理効果です。
好意を返したくなる心理
大きな落とし穴としてあるのが、
相手に抱かせる罪悪感です。
「何かサービス買わないと悪いな…」
この様に思ってサービスを買った人は、果たしてそのサービスをリピートするでしょうか?
罪悪感からサービスを購入しても、何度も購入してくれるファンにはならないでしょう。一度切りの関係で終わりますし、むしろ後味の悪さを残してしまうかもしれません。
狙って返報性の法則を使えば、相手に残るのは「後味の悪さ」だけ。よほど自分やサービスに自信があって、「もうヤバい!」と思わせるくらいの魅力があるなら別ですが、仕事でも恋愛でも、積極的に使うのはオススメしません。
「人を動かす」ことがマーケティングの目的であり、〈行動デザイン〉の目的です。
右肩下がりの日本市場では、今までのマーケティング戦略が通用しなくなったと言われています。良い商品を作れば売れる、広告すれば売れるという時代は終わりました。
「買う」「使う」といった「行動」を誘発する新たな〈行動デザイン〉発想は、マーケティングの成功をもたらす新戦略にお役立ててください。
本章ではこの新しい企業と消費者を結びつけるサービスの考え方、構築方法について紹介してまいります。どうぞ、参考にしていただければと思います。
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