今回のお話しは、粗食とは少し離れて、加齢と食欲についてをお話ししていきます。
加齢に伴い、食生活は変化します。「あまり食欲がない」「食べにくい」と感じることが増えると、どうしても簡単なメニューですませてしまいがちになります。しかし、それでは栄養が偏ったり、栄養不足を招く恐れがあります。
加齢に伴う食欲の変化
加齢に伴う食欲の変化の原因として以下があります。
食欲の変化により食事そのものへの関心が薄れ、食生活が単調になってしまう、食事の回数が減る、といったことになると、老化が進むと言われています。
厚生労働省が発表している「平成28年国民健康・栄養調査」の結果によると、65 歳以上の高齢者の低栄養傾向の人の割合は17.8%で、およそ高齢者6人に1人が低栄養状態です
本日の記事では、加齢に伴う食欲減退は必ず訪れるものとして、どのようにしてその減退の幅を小さくするか、という点に着眼してお話ししたいと思います。
老化を受け入れる
過去と今の自分を比較していたりしませんか?
20代と60代では内臓機能に差があって当たり前です。老化を意識しすぎるあまり周りが見えなくなってしまっては大変です。
まずは、自分は年を取った、という事実、老いを受け入れてください(笑
食事の宅配・配送サービス
食事の準備そのものを外注してしまうという発想は、なかなか高齢者には受け入れらないものです。しかし、食事の準備とは、買い出しから始まり、献立、調理、そして、食後の後片付けまで大変なことです。
そこで、高齢者向けの食事の宅配・配送サービスを利用するのです。
食欲を高めるためには、料理の見た目を良くする、元の形がわかるように盛り付けることが大切だという話もあります。宅配・配送サービスの利点はその盛り付けも然り、管理栄養士が栄養バランスや食事制限などに配慮したメニューが配達してもらえるサービスだという点が大きなポイントになります。
栄養補助食品
栄養補助食品やサプリメントと聞くと、壮年期のサラリーマンが体力や調子を整えるために服用するようなイメージがありますが、そんことはありません。足りないカロリーや栄養素を栄養補助食品で補うことに年齢は関係ありません。
低栄養を防ぎましょう。
ヘルパーさん、家事代行サービス
食欲の減退は、何も食事だけに関係しません。住環境も関係します。
風通しが悪い、空気が汚れている、台所、トイレ、洗面所、お風呂などの衛生状態など、日常の生活のなかで行き届かない掃除などの影響をうけて、知らず知らずのうちに食欲が低下することはありえます。
そこで、ヘルパーさんや家事代行サービスを利用する、というものです。
コミュニケーション
当たり前のことですが、人は一人では生きていけません。食生活も然りです。適切な栄養素を補給することだけが目的ではありません。食生活を通して健やかな日常生活を送るためにも、家族、友人、地域、介護者や周りの人達とのコミュニケーションは非常に大切です。
体を動かすと消化機能の働きがよくなり、栄養の吸収もよくなります。また、適度な運動は、筋肉や骨をじょうぶにするためにも大切です。
しかし、身体の衰えは必ずあります。
それに伴って、食欲も衰えます。その結果、低栄養の状態に陥る可能性は誰しもあります。
低栄養は、急激に体調が悪化するような状態ではありません。しかし、栄養が満足にとれない状態が続くと、徐々に体に悪影響を及ぼすようになります。
自身もしくはパートナーが老いたからこそ、食事する楽しみ、そして食べることの重要さを再度強く意識してみてはいかがでしょうか。
本章では、粗食と健康についてをまとめておおくりしたいとおもいます。
ダイエットを目的とした粗食の話ではありません。
旬のものをおいしくいただくことは、とてもしあわせなことだと思います。春には春の旬のものを 夏には夏のものを、四季を食卓に取り入れて、本当の意味での粗食を楽しんでいただくための助けになれば幸いです。
食育コンサルタントのベルディアでは、様々なセミナーを行っております。また定期講座もあります。個別指導・個別講座も可能です。お気軽にお問い合わせください。
また、ベルディアでは無料メルマガも発行しております。あわせて参考にしてください。
No responses yet