「お茶を飲むダイエット」、と聞くと何とも聞こえがいいですよね。
ただ、ある特定の食品や食材などでダイエットにのぞむと、リバウンドがつきまとってくることは、よく耳にしますね。
つまり、「お茶を飲むダイエット」にもリバウンドが考えられると言うことを、常に頭の片隅に置いた上で、お茶がダイエットをサポートしてくれる、くらいの認識がちょうどいいかもしれません。
科学的根拠はない
さて、いきなりタイトルを全否定する内容ですが、市販されている「ダイエット茶」なるもの全般に言えることとして、お茶を飲むだけで痩せるというのは、少し間違った解釈になってしまいます。
消費者が持つ「飲めば痩せるかも」という期待、そのお茶に込められている ”願望” が、「ダイエット茶」です。
排便を促す効果
便秘を解消するだけで体重は3~4kgくらい落ちると言われています。便秘は、まずは水分が十分に摂れているかが重要です。チェックしてみると良いでしょう。お茶を飲むことによって、十分な水分補給もできます。
つまり、健康茶でダイエットを望むのは、つまり、便通の改善を望むことと同義なのです。では、排便を促す効果があるとされるお茶をご紹介していきたいと思います。
と、その前に、便秘の原因と主な理由をおさらいしたいと思います。
便秘の原因と主な理由
便秘に悩まされているされる方々のその原因としては、主に以下の3つが挙げられます。
ストレス
腸の活動は自律神経に依存します。そのため、ストレスにより自律神経が乱れていることが原因で便秘になる可能性があることが示唆されています。株式会社ベステルが運営している「これカラダ!運営委員会」というサイトより、医師監修のお話しを一部引用します。
快便であるためには、交感神経と副交感神経がバランスよく働いていることが重要です。たとえばぐっすり眠った翌朝や、ゆっくりと朝食をとり、出かけるまでに時間の余裕があるときは快便だということがあるでしょう。
前日の疲れが睡眠で改善されて、リフレッシュした朝に食事をとると、腸が刺激を受けてスムーズな排便につながります。これは副交感神経が優位になっている状態です。ストレスを避けてリラックス状態を保つと便秘になりにくいと言えます
食物繊維の不足、ではなく、水分不足
一般的には、食物繊維の摂取やヨーグルトを食べることは腸の働きをよくして、便秘の改善が期待できます。そして、ここによくある勘違いがあります。
以前の記事で記事をまとめましたが、食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。
不溶性食物繊維の摂取は便秘予防に有効とされています。しかし、すでに腸の働きが衰えている人にとっては逆に便が腸を通りづらくなって症状が悪化すると言われています。むしろ、水分そのものが不足して便の排泄が滞っている可能性の方が高い場合があります。
ダイエット
過度なダイエットにより偏った食事によって、腸内環境が悪化している場合に便秘になることがあります。
ダイエットで食事の量が減ると、大腸や小腸に送られてくる食材のカス(≒便)そのものの絶対量が減少します。すると、腸の動きが悪くなります。その結果、便が滞留してしまうことにつながります。
腸をしっかり動かすためにも、バランスのとれた食事と食事のタイミング、とくに夜の食事時間を意識して食事を摂取することが大切です。
それでは、本題のお茶の紹介です。
ダイエットを期待するお茶
日本には古くから愛飲されている健康茶がたくさんあります。比較的飲みやすい健康茶をご紹介しますね。
桑の葉茶
桑の葉とは、クワ科の落葉樹です。蚕の餌として古くから育てられていました。自然に生えている状態では高い木ですが、桑畑として栽培されているものは比較的低い木が多いです。
桑の葉は漢方の材料としても重宝されています。最近の研究により、桑の葉には様々な健康・美容効果があることがわかってきているそうです。
島根県の桜江町桑茶生産組合のホームページより、桑の葉の効能についてを一部引用紹介します。
桑特有の有効成分DNJ(1ーデオキシノジリマイシン)。糖質を体外に出す効果が高く、ダイエットや糖尿病治療への効果が期待されています。 体内に入った糖分をDNJがからめとって体外へ出すのですが、糖分が吸収された後ではさすがのDNJも効果薄。食前に桑茶を飲んでいただき事前に体内にDNJをいれておく必要があります。
雑誌やテレビなどで報道される糖質制限ダイエットに通じるものがあるかもしれません。
食事で摂取した炭水化物(≒糖質)をDNJの糖質対策機能により吸収されにくい状態にして肥満を防止する、というところでしょうか。
この方法なら気持ちに余裕が出てきそうで、気軽でいいかもしれませんね。
どくだみ茶
どくだみ茶は、日本では生薬として古くから飲まれてきたお茶です。その効果は多岐に渡り、冷え性の改善、またアトピーや花粉症などの抗アレルギー薬として、昔も今も大変注目されているお茶です。
貝原益軒が編纂した『大和本草』によると「わが国の馬医これを馬に用いると、十種の薬の効能があるので、十薬(じゅうやく)という」という記述があります。”十の薬効”・”十の解毒作用”があることから、また、薬効が多い”重要な薬”ということのようですね。それくらい、薬効があると昔から注目されているお茶です。
どくだみ茶に含まれるナイアシンという成分には、身体のエネルギー分の代謝を促進させる働きがあります。代謝を改善することでダイエットにつなげられますよね。
そして、どくだみ茶の効果として有名なのが便秘解消です。上述したとおり、やはり便秘の解消がダイエットの第一歩と言っていいかもしれません。
杜仲茶
杜仲という種目の木の葉を煎じて作るお茶のことを指します。中国で五大漢方薬のひとつとして数えられるほど有名な植物です。
ダイエットに期待するものとして、杜仲茶に含まれる「アスぺルロシド」という成分です。日本杜仲研究会のホームページより、その効果についてを引用して紹介します。
アスペルロシドは、小腸で胆汁酸の分泌量を増やしてくれます。分泌された胆汁酸は肝臓、筋肉、褐色脂肪細胞など脂肪を燃やしやすい細胞に働きかけて、脂肪の代謝を活発にするスイッチをオンにします。
結果、基礎代謝が高まって内臓脂肪が減っていくのです。年齢によって体脂肪が気になる方にお勧めできます。
ごぼう茶
食物繊維の代表選手のように言われるごぼう。そのごぼうのお茶です。
ごぼうに含まれる水溶性食物繊維は、体内の有害物質を吸着して体外に排出する働きがあります。また便をやわらかくする効果がありますので便秘の解消に効果的です。
繰り返しの説明となりますが、慢性的な便秘が改善されれば腸内が綺麗になって、低下していた新陳代謝が上がり、痩せやすい体になるとされています。
いかがでしたでしょうか。健康茶はあくまでダイエットのサポート役です。バランスのとれた食生活や適度な運動とともに習慣として健康茶を飲みましょう。
健康茶と言われるお茶は、薬ではありません。いわゆる「健康食品」のような位置づけです。そのため健康茶を飲用することでの効果・効能をパッケージに明記することを薬事法により規制されています。
本章では、お茶に関する基礎知識をまとめていますが、効果・効能をうたうものではありません。あくまで知識として参考にしていただければと思います。
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