こんにちは。食育コンサルタントのベルディアです。
油(脂質)と聞くとどのようなイメージを思い浮かべますか?
太る、、体にわるい、、悪性〇〇、、、etc
しかし近年の研究から油(脂質)は病気を予防することはもちろんのこと、若さを維持するために非常に重要なものであることが広く認識されてきました。
毎日の調理に使う油だからこそ、体にとってよい油を摂るように心がけてはいかがでしょうか。
トランス脂肪酸
脂肪酸とは、食品の成分の一つである脂肪を構成している成分です。トランス脂肪酸は脂肪酸の一種で、油脂を多く含む菓子やパン、業務用の揚げ油の一部などに含まれます。その他に牛肉や乳製品などにも含まれています。
国連食糧農業機関(FAO)や世界保健機関(WHO)の専門家委員会が2008年にまとめた報告によると、加工食品に含まれる人工のトランス脂肪酸は、動脈硬化などを引き起こし、心疾患を発症する危険性を高めるというものです。
米国のFDA(アメリカ食品医薬品局)は、2018年6月以降、トランス脂肪酸の食品への添加を原則として禁止することを発表しました。
では、日本の立場はどうでしょうか。
トランス脂肪酸について厚生労働省の見解
厚生労働省の発表内容について引用します。
トランス脂肪酸は健康によくないのですか?
A.3
平均的な日本人より多いトランス脂肪酸摂取量を基にした諸外国の研究結果によると、トランス脂肪酸の過剰摂取により、心筋梗塞などの冠動脈疾患が増加する可能性が高いとされています。また、肥満やアレルギー性疾患についても関連が認められていますが、糖尿病、がん、胆石、脳卒中、認知症などについての関連は分かっていません。
こうした研究結果は、トランス脂肪酸の摂取量が、平均的な日本人よりも相当程度多いケースの結果であり、平均的な日本人の摂取量においては、これらの疾患リスクとの関連は明らかではありません。
出典:厚生労働省「トランス脂肪酸に関するQ&A」
トランス脂肪酸について農林水産省の見解
農林水産省の発表内容について引用します。
日本におけるトランス脂肪酸に関する評価
トランス脂肪酸の摂取量について、日本人の大多数がWHO の勧告(目標)基準であるエネルギー比の1%未満であり、また、健康への影響を評価できるレベルを下回っていることから、通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられる。しかしながら、脂質に偏った食事をしている個人においては、トランス脂肪酸摂取量のエネルギー比が1%を超えていることがあると考えられるため、留意する必要がある。トランス脂肪酸はヒトに不可欠なものではないことから、できるだけ摂取を少なくすることが望まれる。しかし、脂質は重要な栄養素であることから、脂質全体の摂取バランスにも配慮した、栄養バランスのよい食事を心がけることが必要と考える。
出典:農林水産省「トランス脂肪酸の摂取と健康への影響」
トランス脂肪酸と健康について
トランス脂肪酸は善玉(HDL)コレステロールを減らし、悪玉(LDL)コレステロールを増やすため、それ以外の脂肪酸とのバランスを欠いて多く摂取した場合は、心臓疾患などのリスクが高まると言われています。これが「トランス脂肪酸が体に悪い」と言われる理由です。
トランス脂肪酸をめぐっては、世界保健機関(WHO)が2003年に、1日当りのトランス脂肪酸の平均摂取量を、最大でもエネルギー摂取量の1%未満に抑えるよう勧告しました。これを受けて米国やカナダ、韓国などでは、国が栄養成分表示の一環として、食品への含有量表示を義務付けています。
日々の食生活で気をつけること
トランス脂肪酸に関わらず、全体を見ずに食品や栄養素を一つだけ取り上げて、良い・悪いと報道されることが多いように感じます。
私たちはさまざまな食品を複合的に食べています。トランス脂肪酸の摂取量だけを気にとめるのではなく、次のようなことに気を配ってもらいたいと思います。
・脂質の過剰摂取はないか
・主食と肉や魚、主菜・副菜などバランスのいい食事ができているか
このような基本の考え方を、まずは大切にしたいものです。
油(脂質)は種類を選んで上手に摂取することで動脈硬化や生活習慣病の予防に役立つとされています。
摂り過ぎた油の悪影響を解消するためにも、正しい知識と摂取量を守ってほしいと願っています。
この記事が皆さまの健康にお役に立つことを願っています。
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