こんにちは。食育コンサルタントのベルディアです。

塩と健康は切っても切り離せない関係にあります。
塩がなくては、身体はあっというまにダウンしてしまいますし、かといって、塩分の摂りすぎも身体によくありません。健康のためには、塩との正しいお付き合いが大切なのです。

塩の歴史

塩は空気や水とともに、私たち人類が生きていくために欠かせない大切な物質です。生きるために欠かせない塩をつくる製塩の歴史は、人類の歴史に非常に密接に関わりがあります。

日本での塩の歴史は古く、縄文時代や弥生時代にさかのぼります。
それ以前の狩りを行って暮らしていた時代、人間は狩った動物の肉だけではなく、多くの塩分が含まれている内臓や骨の髄まで余さず食していたため、特別に塩を取る必要がありませんでした。

しかし、縄文時代や弥生時代に入り、家を作って定住生活を行うようになり、農業を行って野菜や米などの穀物を食べるようになったりなど、生活状況が向上していくと、次第に必要な塩分を摂るために塩を取るようになったと言われています。

世界の塩の歴史

中国では紀元前7世紀に人々の塩の消費量を仮定して、これを基礎に塩の専売制を確立したといわれています。 

塩を買うために兵士に与えられたお金として「argentum salarium」があって、これが現在のサラリ-の語源になったといわれ、また塩そのものが貨幣として使われていたところもあったとされています。

また塩は中世の修道院の財政的基盤となり、早くも6世紀には塩はイタリヤのヴエネチアの商業の主要商品としてあげられ、ザルツブルグ(塩の城)付近の岩塩の採掘とともにヨ-ロッパに「塩の道」ができました。

古代ロ-マですでに政府は塩に関わりをもち、すべての道はロ-マに通じるといわれた道のうちで最も賑やかな道は「Via Salaria」(塩の道)であったといわれ、中国でも塩に税金をかけました。フランスではガベル(gabelle)という語はもともと物品税一般をさす言葉だったのが、時がたつにつれて塩税だけを意味するようになりました。塩税はすべての税の中でもいちばん憎まれ、フランス革命の大きな原因になりました。イギリスが塩税をもつようになったのは比較的遅かったが、インド独立のきっかけになったガンジ-の「塩の行進」も塩の専売制に対する抵抗でもありました。

日本の塩の歴史

日本史上で塩が登場するのは、縄文時代後期から弥生時代初期と言われています。

古代の塩づくりの遺跡から製塩土器が発掘されています。その後に藻塩焼きが伝えられています。日本は海に囲まれていますが、湿度が高く、平地面積が小さいため、海外のように塩田で1~2年もかけて塩を結晶させるという方法は採れず、干した海藻を火にかけて焼いて、その上でできた灰には塩が混ざっているので、それをそのまま塩として使用していました。

弥生時代の6~7世紀ごろになると、海藻を干して乾燥させ、そこに海水をかけて濃い塩水(かん水)を採り、それを土器で煮詰めて塩を作る「藻塩焼き」を行うようになりました。

奈良時代の8世紀ごろになると、海藻からではなく、大潮で海水を含んだ砂が乾燥したものを採り、それに海水をかけてかん水を採る方法に変わっていきます。

調味料としての塩

調味料として塩が食卓にあがるようになったのは、比較的歴史が浅いとされています。

「食塩と健康」より一部を引用して紹介します。

塩が塩としての調味料として人々の食卓にのぼるようになったのは比較的近代のことではないだろうか。

 イギリスのロンドン塔の宝物館には1630年頃エクセタ-市から王の即位に際して贈られた塩つぼ「The Exeter Salt Cellar」のほか、いくつかの金製宝石入りの塩のつぼや塩のためのスプ-ンが王冠類と一緒に、しかも高い位置にかざられていた。英語で「above the salt」は上席、「below the salt」は末席といわれる。そこに塩の文化の一端をみた思いがしたが、また世界中に塩にかかわる話題はつきないと思われる7,8)。 

 このように人々の生活と塩との関わりは長かったので、塩についての学問的関心は多かったと思われる。しかし人間の関心事全体の中では塩についての文学と民間伝承が大きな領域を占めており、民俗学的研究によって塩に関する民間伝承上の資料は大いに増したけれど、科学と技術の面の資料は少なく、とくに健康面との関連を述べたものは殆どみられない。
引用:「食塩と健康

日本における塩の販売の歴史

1905年に開始され、1997年に廃止(塩専売法廃止、塩事業法施行)されました。

専売の始まり

日本でも江戸時代に財政確保もしくは公益を目的として、赤穂藩を始め塩の専売を導入する藩が多くありました。

明治時代になり、1904年に始まった日露戦争の戦費調達のため、塩に課税する案が出されたが、課税に反対する側が塩の専売制を主張し、専売制が法制化されました。

専売の終わり

「日本自然塩普及会」や「日本食用塩研究会」といった組織が発足し、流下式塩田による製塩の復活を求める活動等が行われ、輸入天日塩ににがり成分を混ぜた塩や流下式塩田を応用化した製法の塩の製造などについて一定の制約のもと認められることとなりました。

1985(昭和60)年には、日本専売公社が民営化(日本たばこ産業に移行)され、塩の販売も専売制から徐々に自由に販売できるようになってきました。1997(平成9)年4月には塩の専売制が廃止(塩事業法に移行)され、日本たばこ産業の塩事業は財団法人塩事業センターに移管されました。

 
 
「塩」とひとくちに言っても、多種多様な商品が出回っている昨今。
おいしさはもちろんですが、毎日口にするものだからこそ、安心・安全な塩を選びたいですね。
 
 
塩を控えすぎていませんか?

減塩で問題となるのは、ミネラル不足になるということです。ミネラルが不足すれば代謝が滞ります。大切なミネラル補給源の一つである塩をやみくもに減らしてはいけないのです。

今の時代であるからこそ、食品としての塩、すなわち自然塩を確保することを真剣に考えてほしいと願っています。
食塩の質の良否は、体質の良否と深くかかわりがあることが科学的に証明されてきました。良い塩を選ぶと言う事は、何より大事なんだと、この記事が皆さまの健康にお役に立つことを願っています。

 

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