こんにちは。食育コンサルタントのベルディアです。本日の記事はマクロビオティックの概念についてまとめていきたいと思います。
一物全体
「一物全体」は、マクロビオティックの基本の考え方のひとつです。
「食べ物は、丸ごと食べるほうがいい」という考え方です。野菜なら、食材の皮は剥かず、葉や皮・根など全部です。魚なら文字通り頭も骨も丸ごと食べられるしらす干しなどの小魚類です。
丸ごと調理して食材のエネルギーをそのまま私たちの身体に摂り入れていくということが一物全体です。
大切なことは
人は、他人から支配管理的に物事を抑制・抑圧・禁止されると無意識に強いストレスを感じます。
たとえば、「~~をしなさい」、「~~をしなければなりません」、「~~はしてはいけません」
どうですか? 私はイヤです。こんなストレスは。
バランス感覚
マクロビオティックによって健康的になる人もいますが、実践している人の中には不健康になる人もいます。
要は、“バランス感覚”が大事だと思います。
原理主義的に極端に偏ってしまっては、結局何事も不調となってしまうということです。
たとえ話として、太り過ぎを気にした人がダイエットにより拒食症や過食症に陥ってしまうのと同じです。
太っていることは健康に良くないというのは医学的にも説明されています。しかし、過度な減量対策は、肉体的にも精神的にもその人そのものを害してしまいます。
洞察力
ストレスによって、体調不良が引き起こされます。
マクロビオティックの概念も同様です。自己管理できない概念を無理に取り込もうとしてもそれはストレス以外ありません。
ご自身の意思をもって物事を洞察する力を身に着けることが大切です。
体感
何事も体感が大切です。
では、体感とは何か。
先に述べると、体感とは、「気づき」と「学び」から「成長」へつなげることです。
「気づき」だけならだれでも気づいています。
「学び」だけならだれでもいつでもどこでも学んでいます。
しかし、重要なことは、「気づき」から「学び」をつなげ、そこから自分自身を「成長」へ結び付けられる行動をおこすことが重要です。
これが、「体感」です。
中庸がもっとも重要
大切なことは、「バランス関係」、「洞察力」、「体感」だと述べました。
そして、何よりも重要なのことが「中庸」です。
ここでいう「中庸」は、マクロビオティックの陰陽の調和がとられた様を指す「中庸」ではありません。
バランス感覚、という意味での「中庸」です。
マクロビオティックや食養生の文献を盲信することなく、現代風に、そして自身の体調管理に最も適した概念として置き換えて「中庸」へと導くことが、今の時代に、そしてご自身の体にあったマクロビオティック概念になるかと思います。
例えば、無農薬や有機栽培の野菜や果物を手に入れて「身土不二」や「一物全体」を実践したとしましょう。
しかし、使用された有機肥料はホルモン剤などで汚染された有機肥料の可能性はあります。
農薬や食品添加物が洗い流された生活排水がそのまま河川に流れ、それがまた野菜や果物を育てるために使われる水の可能性だってあり得ます。
昨今では、放射性物質の可能性だって指摘されています。
このような現代において、石塚左玄の食養、桜沢如一や久司道夫のマクロビオティックが、現代の私たちにそのままそっくりあてはまりるのか。
このことをしっかりと「体感」した上で、原理として求めるべき「中庸」となるようアレンジが必要なのではないかでしょうか。
マクロビオティックの基本概念である「一物全体」。
丸ごと調理して食材のエネルギーをそのまま私たちの身体に摂り入れていくということが一物全体なわけですから、バランス感覚をもきちんと持ち合わせて、自分の体に最適な概念、理念、調理方法、食材、人を丸ごと全体取り入れて「中庸」を目指す、これが現代風の「一物全体」なのかもしれませんね。
何も葉っぱから根っこまでの全体を食べる、ということにとどまることではないと思っています。
少なくとも、ベルディアでは「一物全体」をそのように捉えています。
「体にいいものが食べたい」「食生活を改善したい」と思った時には、マクロビオティックの心得を参考にしてみるといいかもしれません。
ただ、実践したところで効果がなかったといって、マクロビオティックが何かを偽装した、ということではありません。あくまで、ご自身の体には合わないやり方だった、もしくは、やり方の何かが間違っていた、という可能性が考えられます。
あまり難しく考えず、まずは、『基本』を大事に実践してみてはいかがでしょうか。
繰り返しますが、マクロビオティックは特定の食事法や食品のみを強要するものではありません。
桜沢如一氏の「とらわれない」という思想のとおり、人の言っていることや本に振り回されるのではなく、自分が食べるものは自分の体と相談して取り入れてほしいと願っています。
陰陽バランスを意識した生命としてあるべき姿を求めるものがマクロビオティックの概念です。
本章では、マクロビオティックに関する基礎知識をまとめていきたいと思います。どうぞ、参考にしていただければと思います。
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