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「両面提示」と「片面提示」という言葉をご存じでしょうか?「両面提示」と「片面提示」の心理学とはどういうものなのかを解説していきます。

「両面提示」と「片面提示」とは?

「両面提示」とは、物事の二面性を伝えること、つまり、メリットだけでなくデメリットの部分も伝えることです。
「片面提示」とは、物事の一面しか伝えないこと、つまり、メリットだけを伝えることをいいます。

マーケティングや心理学用語として出てくる言葉です。では、どのような場面で使うことでその効果を最大限に発揮させられるのか、例を示しつつ解説をしたいと思います。

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先の説明で、物事のメリットのみ(またはデメリット)を伝えることを、「片面提示」、メリット、デメリット両方を伝えることを、「両面提示」といますとお伝えしました。

一般的には、問題に対するもともとの態度が説得方向と同じ者には片面提示、反対の者には両面提示のほうがそれぞれ効果的であり、また教育水準の高い者には両面提示が、低い者には片面提示が有効であるとされています。

両面提示の例と特徴

「この薬を飲むと、副作用がありますが、あなたの病は治ります。」「1時間並ぶけど、安くて美味しいレストランに行かない?」「こちらのカメラは、値段が高いですが、すごく機能が充実しています。」
こちらの場合だと、メリットと一緒に悪い部分も伝えていますね。
両面提示は、信頼関係のない相手を説得させる際に、有効な方法といえます。
人は、信頼していない相手から良いところだけを説明されても、疑ってしまいます。片面提示の場合だと、相手は「何か裏があるだろう」と考え、どのような裏があるかを考えてしまうことがあるかもしれません。しかし、事前にデメリットも伝えれば、相手も推測する必要がなくなり、あなたへの信頼性も高まります。

片面提示の例と特徴

「この薬を飲めば、あなたの病は治ります。」「安くて美味しいレストランに行かない?」「こちらのカメラは、すごく機能が充実しています。」
これらの例は、良いところしか伝わってこないですね。この方法は、信頼関係がある相手には使っても問題ないといえるでしょう。
しかし、信頼関係のない相手だと、「何か裏があるんじゃないか」と疑われたりする可能性があります。さらに、その隠していたデメリットがばれてしまったときには、相手のあなたへの信頼はなくなってしまうでしょう。
本来、メリットだけを伝えたいと思いますが、メリットだけを伝えることには、リスクが伴い、信頼性に欠けてしまいます。

「両面提示」と「片面提示」のまとめ

ユーザーの購買行動は、「Attention(注意)→ Interest(関心)→ Search(検索)→ Action(購買)→ Share(情報共有) 」と言われています。俗に言う「AISAS」ですね。
※「AISAS」は株式会社電通の商標登録です。

この購買行動に合わせて提示方法を考えていく必要があります。そして、ユーザーの購買行動に合わせて【片面提示】【両面提示】を使い分けていくことが大切です。

1.Attention(注意)
2.Interest(関心)
ユーザーが最初に訪れる可能性が高いトップページでは、まず片面提示(メリットや優位性を提示)でユーザーの注意(Attention)を引きつけ、興味・関心(Interest)を持ってもらうという方法が有効。

3.Search(検索)
他の製品やサービスを検索(Search)し、比較段階入ったユーザーに対し、製品やサービスの詳細を説明するページでは両面提示を採用し、メリットだけではなくデメリットも伝える。その際、デメリットを提示した後でメリットを提示する。

4.Action(購買)
最終的にユーザーが製品やサービスを購入する際は、メリットを主張し、ユーザーの背中を押す片面提示が有効。

 
「両面提示」と「片面提示」に限らず、どんなマーケティング手法でも言えることですが、相手の属性に合わせることが大切なのです。
決して万能のマーケティング手法は無いですから、相手の属性やレベルを分析し、そして適切な手法を選択することが利益を最大化することに繋がるといわれています。ぜひ、取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

マーケティングスキルはビジネスを大きく左右する重要なスキルであるにも関わらず、学校や会社ではほとんど教えてもらえません。紹介した知識はマーケティングはもちろんですが、結局ビジネスをしていく上で顧客心理は切っても切り離せない重要なポイントです。

テクニックは、接客、営業、WEBマーケティングなど、様々なシーンで参考にできるものばかり。もちろん、職場や家族の問題の解決で合ったり―の中でも活用できるので、一度目を通して頭の隅っこにいれておくことをおすすめします。

 

本章ではこの新しい企業と消費者を結びつけるサービスの考え方、構築方法について紹介してまいります。どうぞ、参考にしていただければと思います。

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