前回までの2つの話は甘いお話しをしました。
人工甘味料と糖尿病リスク
「アスパルテーム」人工甘味料の甘いダイエットの罠
今回は、甘さを控えて塩ッ気の話にしましょう(笑
なぜ減塩? 疑問に思ったことはありますか?
さて、塩というとすぐに減塩という言葉がセットで扱われる昨今です。
なぜ、ここまで声高に減塩が叫ばれているのでしょうか。
日本人は一体どのぐらいの塩分を1日に摂取しているのでしょうか。
厚生労働省が発表している、2017年9月21日「平成28年国民健康・栄養調査結果の概要」から、日本人の平均塩分摂取量を見てみましょう。
日本人の1日あたりの平均塩分摂取量
男性 ・・・・・ 10.8g
女性 ・・・・・ 9.2g
一般的に、塩分のとりすぎによる影響は下記のような例がよく採り上げられています。
- 塩分を摂りすぎると血圧を上げる大きな原因
- 血圧と塩分量の関係の深さ
- ガンや脳梗塞・腎臓病のリスクを高める
- 味が濃くなる影響から食べ過ぎによる肥満の原因
確かにこれだけ見ると、塩分の過剰な摂取は、決して良いとは言えないことがわかります。
ただ、食品の安全性の側面からみて適正な摂取量が定められているはず、ということから厚生労働省のHPや女子栄養大学などの資料を参考に基準値を確認してみました。
2018年現在、日本人の塩分摂取の基準は、厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、次の通りです。
18歳以上男性:8.0g/日未満
18歳以上女性:7.0g/日未満
※「日本人の食事摂取基準(2015年版)」使用期間は、平成 27(2015)年度から平成 31(2019)年度の5年間である。と定められています。
はて????
一時期、塩分は一日10gまで、みたいなことを言われていたような記憶のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
かくいう私がそうです。
厚生労働省HPをさかのぼって、塩分摂取量の推移を確認してみました。
2005年の塩分摂取基準
18歳以上男性:10.0g/日未満
18歳以上女性:8.0g/日未満
2010年の塩分摂取基準
18歳以上男性:9.0g/日未満
18歳以上女性:7.5g/日未満
2015年の塩分摂取基準
18歳以上男性:8.0g/日未満
18歳以上女性:7.0g/日未満
なるほど。
塩分10gっていうのは、2005年(平成17年)のときの基準値だったんですね。
ちなみに、世界保健機関(WHO)では、減塩目標を5gとしているみたいですよ。(※詳細はこちらをどうぞ)
ということは、2005年からみると、世界保健機関(WHO)の基準値は、半分ですね。
なぜそこまで塩分の摂取を下げようとしているのでしょうか。
塩分の摂取基準値は下降
塩分の摂取基準値は、食事摂取基準が見直されるたびに下がっています。
なにやら、塩がずいぶんと悪者扱いされているような向きが感じられますが。。。
本当に、塩は安全な食べ物ではないのでしょうか?
本当に、塩分による影響があるなら、食塩摂取が先進国で一番多い日本がなぜ長寿国なのか?
塩分と平均寿命、健康寿命の関係
ここで、日本人の平均寿命、健康寿命を確認してみました。内閣府男女共同参画局のページからの参照です。
平均寿命、健康寿命ともに伸びていますね。
本当に、減塩によるおかげなんでしょうかね?
塩分と高血圧の関係
塩分と高血圧の関係はずいぶんと以前から話があがっています。
2016.3.7の産経ニュースからグラフを参照してみたいと思います。
あれ?
塩分の摂取と高血圧症に相関関係があるのなら、高血圧症の人数が減るはずです。
それなのに、なぜか高血圧症の推移は増加しています。
ここで一つ疑問が浮かびます。
塩分の摂取と高血圧に関係なんて無い?
塩については話が長くなりそうですね。
次回も引き続き、塩の安全性について記事をまとめたいと思います。
私たち一般消費者がイメージする「食の安全」は、実は、心理的な判断による「食の安心」だったということがわかりました。
本章では、食の安全に関する基礎知識をまとめていきたいと思います。どうぞ、参考にしていただければと思います。
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