人の心を動かす「魅力的なストーリー」が「価値」を生み出します。
「価値」を伝える方法は言葉の意味を定義してからビジョン(ゴール設定)をつくることが必要であることを前回にお話ししました。言葉の定義をおえた後は、そのビジョン(ゴール設定)にむけて、いつまでに誰が何をどのように実現化するのかを決めていかなければなりません。
もちろん、なぜそのようなことをするかは、正しく「価値」を伝えるためです。
流れを創るためのマイルストーン
「マイルストーン」という言葉を聞いたことが無い人もいると思います。「一里塚」という言葉ならどうでしょうか。「マイルストーン」とは、本来は道路に1マイルごとに置かれている標石のことで、日本でいう「一里塚」のことです。
マイルストーンとは、物事の進捗を管理するために途中で設ける節目のことを指す言葉です。商品開発やシステム開発など、長期間にわたる場合に、いつまでにどこまで、という指標や目標地点が必要になります。それを設定する地点のことを、マイルストーンといいます。
イメージしてください。
「節目」「経過点」「中間目標点」という意味で使われるマイルストーン。
あなたは「価値」を伝えるストーリーの仕組みづくりをしています。
どのようなマイルストーンをおきますか?
おさらいのため、マイルストーンのイメージを抽出してみます。
- 物事の進捗を管理するために途中で設ける節目
- それぞれの時点で達成すべき事柄
- プロジェクトの中で工程遅延の許されないような大きな節目
- マイルストーンに対する進捗をモニタリング
こんなところでしょうか。
マイルストーンの本来の意味
ビジネスにおいてマイルストーンを設定する意味は、到達目標などを管理することにあります。確かにそれは疑いようがありませんし、インターネットや書籍での紹介もそう書いてあります。
しかし、本来の意味はそうではありません。マイルストーンを設定する本来の意味は、[free_buttun_txt]自分たちの組織以外の外部に関連するイベントを定義することにあります。
マイルストーンは、「節目」「経過点」「中間目標点」という意味で使われると説明しました。
あるプロジェクトなり組織活動なりを行う上で、必ずステークホルダーが存在します。そのステークホルダーが、自分たちの組織以外の外部に相当します。そして、ステークホルダーに対してどのような「価値」を提供できるのか、それを考えなければならないのです。
その「価値」を提供する機会が イベント となるわけです。そして、そのイベントを繰り返すことで定義したビジョン(ゴール)に「価値」を付加できるのです。
マイルストーンの設定方法
マイルストーンの設定方法は、至ってシンプルです。
1.企画
2.開発
3.運用
この3ステップのフローを細分化するだけです。
とくに、1.企画、および、2.開発 については、下記のV字モデルの概念が非常に有効です。
V字モデル
システム開発のV字モデル(V-Model)とは、IT製品開発の手法の一種です。
出典:株式会社ビジネスコミュニケーション社
「第48回 要求モデリングと誤り検出の関係について」 より
V字型に表される概念図の左側はシステムの仕様を記述していく流れを示しています。右側はテストの流れを示します。それぞれの同じ高さの部分は開発の詳細さのレベルを表しています。
仕様策定部分は主に次のような作業からなる:
ユーザー要求仕様
機能仕様
設計仕様(詳細仕様)
テスト実行部分は主に次のような作業からなる:
受け入れテスト
操作テスト
性能テスト
そして、このそれぞれの過程の一区切りであるフェーズ単位にマイルストーンの設定を行えばよいのです。
ステークホルダーを含めた必要な人物関係
大まかなマイルストーンの設定が終わったら、次にするのが人の役割設定です。これも、マイルストーン単位で行います。この人物関係でもっとも重要なことは、役割を設定・定義することです。
その人物に求めるスキル、役割、そして求める結果を定義することです。
ビジョンのストーリーを組み立てる
言葉の意味を定義した後は、その言葉でストーリーを組み立てます。これが、ビジョンになります。
心に響く、役立つ言葉は様々な共鳴を呼びます。それが価値となります。
使命・存在意義(ミッション)、信念・価値観(バリュー)、行動指針・行動規範(ウェイ)、目指す姿・目標(ビジョン)。
「価値」を伝える魅力あるストーリーをつくるには、一つ一つの言葉に上記のような要素を含んだ意味を持たせなければなりません。
新しいライフスタイルの魅力を伝えるストーリー
今、自分たちが開発している商品など、世に出すサービスの新規性が高ければ、既存の常識の中で暮らす人々に対して新しいライフスタイルの魅力を伝える必要があります。インターネットやスマートフォンなどは、まさにその代表的なサービスといえるのではないでしょうか。
その魅力を伝えるのがストーリーなのです。
ストーリー性のあるアプローチが現代を生きる私たちのその先のビジョンをプロトタイプしてくれるわけです。このように、ビジョンを構築しビジョンを目指す上で様々な製品が開発され、市場の中でサービスが作られていくことで新しいライフスタイルが確立されていくのです。
本章ではこの新しい企業と消費者を結びつけるサービスの考え方、構築方法について紹介してまいります。どうぞ、参考にしていただければと思います。
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