たんぱく質という栄養素

タンパク質は、糖質や脂質と並ぶ、必須栄養素の1つです。筋肉はもちろん、内臓、肌、毛髪、血液など、私たち人間のカラダの多くが、タンパク質で構成されています。タンパク質は、カラダで吸収・消化された後、アミノ酸に分解されます。

主にたんぱく質の含まれている食品は、肉や魚、牛乳・乳製品、卵などに含まれている動物性たんぱく質と、大豆・大豆製品や穀類(こくるい)などに含まれている植物性たんぱく質の2種類があります。

また、アミノ酸には、カラダの中で作られる「非必須アミノ酸」と、カラダの中では作ることのできない「必須アミノ酸」があります。

非必須アミノ酸

グリシン、アラニン、グルタミン酸、グルタミン、セリン、アスパラギン酸、アスパラギン、チロシン、システイン、アルギニン、プロリン

必須アミノ酸

バリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、メチオニン、リジン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン

たんぱく質の効果

一般成人にとって、1日に体重1kgあたり1gのたんぱく質を目安にするとよさそうです。より詳細に定義されている摂取目安は、厚生労働省が定めている「日本人の食事摂取基準(2015年版)」にありますので、参考までにどうぞ。

では、たんぱく質不足になると一体どうなってしまうのでしょうか。

単純に考えてみましょう。

たんぱく質は、体をつくるための栄養素だと考えれば、体を作る材料が減ってしまうので、筋肉量の減少や、肌や髪のトラブルになるだろうというのは想像に難くないと思います。その逆で、過剰に摂取し過ぎるとどうなるのか。

たんぱく質を摂取することによる効果を示した文献を紹介しつつ説明していきます。

たんぱく質の過剰摂取は厳禁

次の論文を参考にしてください。
この論文によると赤身の肉(高たんぱく質の摂取源)の過剰なたんぱく質の摂取は、糖尿病のリスクを高める可能性があるとされています。

原題:Red meat consumption and risk of type 2 diabetes: 3 cohorts of US adults and an updated meta-analysis
https://academic.oup.com/ajcn/article/94/4/1088/4598110

高たんぱく質の食事で減量

高タンパク食は体重減少を期待することができそうな論文です。

原題:Comparison of Weight-Loss Diets with Different Compositions of Fat, Protein, and Carbohydrates
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa0804748

ただし、論文に次の通りの記載があります。

Most of the weight loss occurred in the first 6 months.Changes from baseline differed among the diet groups by less than 0.5 kg of body weight and 0.5 cm of waist circumference.

つまり、短期間のダイエットを考えるのであれば、高たんぱく質の食事で減量を期待できそうですが、長期的な視点では、いささか大きな期待はできそうにない、と読み取れますね。

体組成の改善

こちらもダイエットの期待をうかがわせる論文になっています。
ただ、ダイエットというよりは、どちらかと言うと、エネルギーを消費しやすい体組成にする、というニュアンスが強い論調かと思います。

原題:Dietary protein, weight loss, and weight maintenance.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19400750

 
 

繰り返しとなりますが、たんぱく質は、肉類・魚介類・卵・乳製品など動物性の食品のほか、豆類・穀類など植物性食品に多く含まれています。

一般的に、動物性食品に含まれるたんぱく質の方が、アミノ酸スコアの高い良質のたんぱく質が多いとされていますが、特定の食品に偏らないように、それぞれのたんぱく質をバランスよく食べてほしいと思います。

 
 

摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスがずれて消費エネルギーが少ない場合、使われないエネルギーは脂肪として蓄えられます。摂取エネルギーの適正を測る一つの目安として体重があります。

ただ、摂取エネルギーのことばかりに気を留めるのではなく、食事の目安は「性別」「年齢」「身体活動量」に依存しており、その関係には相関関係があります。

上記の「食事バランスガイド」の説明はあくまで平均目安の説明です。ご自身の食事の適量については、厚生労働省のページに「食事バランスガイド」を使って、食事のバランスをチェックするページの案内があります。

どうぞ、こちらを参考にしてご自身の食事の適量をぜひ確認してみてください。

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