大切なのは、やり方ではなく、考え方なんです。これは、何もマーケティングに限った話ではありません。

マーケティングについて勉強していると、「ニーズ」と「ウォンツ」という言葉を見聞きするようになります。ニーズとウォンツとは「目的と手段」の関係と考えると理解が早まります。
もう少し我々の実生活に近い表現しますと、お客様が商品に対して抱く「必要性」や「欲求」であり、それらを把握し、解決する手段を提案することができなければ消費者はお金を支払ってくれません。

ニーズとは何か? そして、特に区別が難しいニーズとウォンツの違いとニーズとウォンツを理解することのマーケティング的な意味について事例も交え解説します。

ニーズとは

ニーズ(needs)は辞書で直訳すると要求、需要、マーケティング活動で言うところの商品やサービスに対して消費者が求める必要性のことです。あまりに直球過ぎますが、実はこの通りなんですね。

ニーズ (needs)は、欲求、要求(require)、需要(demand)。 マーケティング用語として用いる場合、フィリップ・コトラーの定義によれば、人間生活上必要なある充足感が奪われている状態のこと。これを満たす(特定の)モノはウォンツ (wants) と呼ぶ。
ニーズ – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ニーズ

マズローの欲求5段階説という言葉を見聞きしたことのある方もいらっしゃるとおもいます。こちらの階層の詳しい説明は他のサイトにお任せするとして、、、こちらの階層構造の中で「ニーズ」がどこに位置づけられ、「ウォンツ」がどのような関係を示すのかを織り交ぜながら説明したいと思います。

マズローの欲求5段階説にあてはめると、実はすべてがニーズに当てはまります。

えっ!?

って思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、すべて当てはまるのです。

なんてことを言うと話が終わってしまうので、もう少し説明を続けます。[free_buttun_txt]先にも述べた通り、ニーズとは必要性です。ですので、第一階層の「生理的欲求」が狭義における「ニーズ」に該当します。
人は生きていくための基本的・本能的な欲求(食べたい、飲みたい、寝たいなど)。この欲求がある程度満たされると次の階層「安全欲求」(危機を回避したい、安全・安心な暮らしがしたい)、「社会的欲求(帰属欲求)」(集団に属したり、仲間が欲しくなったり)を求めるようになります。

そのため、この第一階層に相当するニーズは人が人として生きていく上でまったくもってふつうの、意識することのない隠された願望として捉えられ、「潜在的ニーズ」と分けることができます。

対して、「安全欲求」、「社会的欲求(帰属欲求)」については「これが必要だ!」と明確な必要性を自覚していることがほとんど該当します。これを「顕在ニーズ」と分けることができます。

現在の市場において、顕在ニーズを満たしてくれる商品はあふれています。いかに潜在しているニーズを発見し、新しい市場を創造できるかがマーケティング活動の本質となっていくのです。

ウォンツとは

対してウォンツ。ウォンツは、ニーズとはまったく異なる意味を持ち合わせています。ウォンツとニーズはよく混同されますがこの違いはかなり大きいため、マーケティング活動を行う際は混同することなく十分な注意を払う必要があります。

ニーズは本質的な部分で必要性を満たすことに対し、ウォンツは付加価値および商品(概念)そのものを使用・利用することによって「得られる利益」、すなわち「価値」に対価を支払ってもらう「手段」に相当します。

マズローの欲求5段階説にあてはめると、第四階層である「尊厳欲求(承認欲求)」(他者から認められたい、尊敬されたい)、第五階層の「自己実現欲求」(自分の能力を引き出し創造的活動がしたいなど)が、実は「ウォンツ」に該当します。ウォンツとは、ニーズを満たすための具体的な手段への欲求なのです。

具体例を一つご紹介します。

国内大手飲料メーカーのA社がペットボトル茶の販売に長い間苦労していました。
競合企業B社のそれはまさに業界のオスとし君臨しどれだけの新商品ペットボトル茶を投入しても太刀打ちできないでいました。そのA社が新商品開発で打ち出した方針は、京都の老舗茶園と手を組んで開発することでした。その茶園は創業200年を超える伝統と格式のある茶園。
茶園側ははじめはその提案に難色を示していました。しかし最終的に「伝統だけにしがみつくのではなく、時代に合わせた革新を」という判断のもと、A社との共同開発に至りました。
このA社のお茶は工場でのペットボトル容器自体の生産が追いつかないという事態が発生するほどの大ヒット商品となりました。

このA社のペットボトル茶は「単なるのどを潤す飲み物ではない。心を潤す飲み物」としてうまく「ニーズ」と「ウォンツ」を取り入れた販売戦略をとりました。

とりわけ、第四階層である「尊厳欲求(承認欲求)」の「ウォンツ」に相当する消費者の欲求を満たしています。これまでB社のペットボトル茶が独占した市場に、B社のそれとは違うものを手にしているという尊厳欲求に対する消費者心理に大きく影響を与えたことが、販売実績の結果に裏打ちされた証拠です。

マーケティング戦略

マーケティングを考える際は、提供する商品が消費者のニーズを満たすものなのか、ウォンツを喚起しなければいけないものなのか、どこを主軸に置くかによって戦略が大きく異なります。とるべき戦略が、潜在的なニーズ・ウォンツに訴えかけるものほど新しい市場の開拓を意味することとなり、そのハードルは高く、そして難しくなることが想像されます。

ただ、ニーズを掘り下げることで思いつかなかった解決策が発見できることも多いです。つまり、ウォンツからニーズを掘り下げることで、消費者、また共同開発企業などへの提案選択肢が広がり、競合優位性のある提案ができる可能性が高まります。

消費者に商品やサービスを販売するとき無理やり売るのではなく、それを利用してもらうことでお客様に幸せになってもらうことにマーケティング活動の本質があります。

ただ、残念ながら消費者はその必要性に潜在的なニーズであるがゆえに気付いていません。消費者が潜在的ニーズとして無意識に必要としているにも関わらず、知ってもらう努力を怠ってはいけません。

まずは、ニーズ、ウォンツを正しく理解し、消費者と自社の商品・サービスの関係性を明確にして適切なマーケティング戦略を立てられるように、この記事がマーケティング活動の一助となればと思います。

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