こんにちは。食育コンサルタントのベルディアです。
油(脂質)と聞くとどのようなイメージを思い浮かべますか?
太る、、体にわるい、、悪性〇〇、、、etc
しかし近年の研究から油(脂質)は病気を予防することはもちろんのこと、若さを維持するために非常に重要なものであることが広く認識されてきました。
毎日の調理に使う油だからこそ、体にとってよい油を摂るように心がけてはいかがでしょうか。
正しい1日の摂取量
一般には、食品から得られる1日の総エネルギーのうち、約20〜25%は脂質から摂るのが理想的で、これをグラム数に換算すると、成人の男性で69g、女性では56gになるといわれています。
一方、私たちは食用油だけでなく肉類などからも脂質を摂取しているのが現実で、国の調査によれば、その量は1日平均42gと言われています。
マヨネーズで有名なキューピーでは、この肉類などから摂取する油(脂質)を、見えない油、として表現しています。
日本人の脂質摂取量を見ると、全体のおよそ8割を「見えない油」、
残りの2割を「見える油」から摂取しています。
出典:キューピー「見える油と見えない油」
油はダイエットの天敵ということから、なるべく油を摂らないように心がけている人も多いのではないでしょうか。確かに、油(脂質)は1gあたり9kcalと、高カロリー。摂り過ぎると太ってしまうのも、また事実です。
しかし、身体にとって油は必要な栄養の1つ。不足すると、肌の乾燥、ハリ、ツヤの低下。便秘や生理不順などの悪影響を及ぼします。アンチエイジングにとっても、油の働きは非常に重要です。
美容やアンチエイジング、健康のために、どんな油を摂れば良いのか、詳しくみていきましょう。
どんな油を摂るか
脂質には様々な種類があるが、なかでも重要なのはオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸です。
どちらも体内では生成できず食事から摂る必要があり、その2つが含まれている良質な油を摂取することは、健康なカラダへの近道とされています。
オメガ3脂肪酸
代表的なオメガ3系脂肪酸は、「EPA」(エイコサペンタエン酸)と「DHA」(ドコサヘキサエン酸)で、イワシ、サバ、サンマといった青魚に多く含まれます。魚以外ではクルミなどのナッツ類に含まれる「α-リノレン酸」もオメガ3系脂肪酸です。
オメガ6脂肪酸
コーン油、サフラワー油、月見草オイル、ひまわり油、牛肉、豚肉、鶏肉など。
こうして見てみると、現在よく使われている油は、ほとんどが「オメガ6」を含む油ですね。家庭はもちろん、外食時も。
摂取目安
理想的な脂質の1日摂取量から、この42gを除いた値が、1日に用いる食用油の適量となり、これを小さじに直すと、男性では6杯半、女性だと3杯半になります。
特に、オメガ3脂肪酸は毎日こつこつと摂取する事が大切です。
今まで体にとって不要な油を過剰に摂りすぎていた傾向にある人にとっては、摂取する油のバランスを見直す事も大切です。トランス脂肪酸は避け、飽和脂肪酸とオメガ6脂肪酸は控えめにしてオメガ3脂肪酸を摂るように心がけてみてください。
体に質のよいエネルギーや潤滑油を送りとどけることで、血管がきれいになって細胞が整っていきます。
最後に、農林水産省が発表している脂質を摂取しすぎることによって健康に影響がされている内容について引用して紹介したいと思います。
ご参考までにどうぞ。
脂質(脂肪エネルギー比率:総エネルギーに占める脂質の割合)
脂質は、同じ重さで比べると、炭水化物やたんぱく質よりも大きなエネルギーを持っています。したがって、脂質の多い食品は少量でも大きなエネルギーを持っており、脂質をとりすぎると、特に運動不足の場合にはエネルギーのとりすぎになります。とりすぎたエネルギーは体脂肪として蓄積されるため、肥満やメタボリックシンドロームの原因となります。厚生労働省によれば、メタボリックシンドロームとは、「内臓肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさり、心臓病や脳卒中などの動脈硬化性疾患をまねきやすい病態」とされています。出典:メタボリックシンドロームとは?(厚生労働省 e-ヘルスネット)〔外部リンク〕
日本人の食事摂取基準では、脂肪エネルギー比率が高くなると、日本人のような肥満の少ない集団では、肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病、さらに冠動脈疾患のリスクの増加等が懸念されるとする一方、脂質の中には体内で合成できず、食事から摂取する必要がある必須脂肪酸が含まれる他、脂質の摂取量が少ないと脂溶性ビタミンの吸収を悪くしたりエネルギー摂取不足になりやすくなったりするとして、脂質の目標量として脂肪エネルギー比率の下限、上限が定められています。
出典:農林水産省「脂質による健康影響」
油(脂質)は種類を選んで上手に摂取することで動脈硬化や生活習慣病の予防に役立つとされています。
摂り過ぎた油の悪影響を解消するためにも、正しい知識と摂取量を守ってほしいと願っています。
この記事が皆さまの健康にお役に立つことを願っています。
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