営業として手腕を発揮するために、ぜひ覚えておきたいのが「ローボールテクニック」です。

ローボールテクニック

最初に相手の意表を突くような好条件を提示して、相手を一度その気にさせてしまうと、後かららその条件をくつがえしても、相手はなかなか 「ノー」と言えなくなります。

ローボール=低い球とは、最初に提示された好条件のことを指します。

キャッチボールを想像してください。

最初に取りやすい玉を投げてキャッチさせれば、その後、取りにくい高い玉を投げても、キャッチしてしまう。
つまり、ローボールテクニックとは、最初に、「良い条件」を提示して承諾を得た後、隠していた「悪い条件」を出しても、一度、承諾しているので、「YES」とついつい言ってしまう心理テクニックです。

ビジネス的に表現をすると、相手が認めやすい提案をして、承諾したら次々とオプションを要求していく方法です。例えば、ある商品を購入するか考えている相手に対して、商品のメリットのみを説明し、購入の意志を決めた後に、「実はこのメリットを活かすためには有料の付属品を買わなければなりません」と説明するような手法。
 
営業マンサイドの術中にハマった感じを与えることもあるため、使い方には注意を払う必要があります。

ビジネス心理学

繰り返して説明します。

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ローボールテクニックとは、最初に好条件の要求を相手に受け取らせた後、相手に不利な条件を付けくわえるという交渉テクニックです。

例えば、キズが少しついた5万円のギターを友だちに2万円で買って欲しい場合、ローボールテクニックを使うと以下のようになります。

1. 最初に定価で5万円する自分のギターを友だちに2万円で買ってほしいという条件を出す。

2. この条件で相手が承諾したら、「実はキズが少しあるんだけどいい?」という条件を付ける。

最初に正直にキズがあることを言うと、断られる可能性があります。

しかし、このようにローボールテクニックを使って、後で不利な条件を使うと、そのまま条件を受け売れてくれる可能性が高くなります。

ローボールテクニックの事件

ローボールテクニックを悪用すると、事件にまで発展することがあります。

ローボールテクニックは、よく詐欺行為などに使われます。2013年に明るみに出た、アメリカのMRIインターナショナルによる巨額詐欺事件。8700人の被害者は全員日本人の投資家で、計1300億円を騙し取られたという悪質な事件でした。

派手なうたい文句で出資を煽り、「その資金を運用し、利益を出資者に還元する」と言っておきながら、実際には新たな出資者から得た資金を「配当金」と偽り、旧出資者に渡しているだけという、いわゆるポンジスキームと呼ばれる詐欺です。

ローボール・テクニックを応用する

広告で「決算セール50%引き!在庫処分セール」という触れ込みで集客します。実は、「50%引きのセール品は売り切れてしまった」と伝え、条件の悪い商品を売ることができてしまいます。

お客さんは、50%OFFの商品が無くても、店にまで来てしまったから、買うことになってしまうのです。

ローボールテクニックとフットインザドアは似たように感じるかもしれません。

フットインザドア法は最初に出す小さな要求を受け入れてもらって、徐々に大きな要求を受け入れてもらい、最終的に本来の目的の要求を受け入れてもらうという手法。

ローボールテクニックとフットインザドアの大きな違いは内容の提示の仕方です。フットインザドア法は最初に出す要求と後から抱く要求ではその要求の内容が変わります。

ですが、ローボールは最初の要求もあとからの要求も要求自体は変わりません。要求の条件を契約の後から帰るのです。最初から、提示していれば、断られるかもしれないような大きな内容なので、相手に恨まれる、詐欺だと思われるそんな可能性を秘めた手法です。

ローボールのテックニックはどうしても意図的に騙す要素が入ってきます。交渉相手に気づかれてしまうと、不信感しか残りません。その不信感が強くなると、次にはそのお客さんは来なくなってしまうでしょう。信用をお金に変える危険な交渉がこのローボールテクニックなのです。

謝罪も何もない状態だと購入者に不満を残したままにしてしまいます。だから、こちらの手違いでしたとか、伝えるのを忘れていましたとか言ったような謝罪を組み合わせて一度契約を白紙にして購入者の気持ちを和らげていく手法も併せて考えることも忘れずにするべきでしょう。
 

ローボール・テクニックの注意点

ローボール・テクニックをそのまま使おうとすると、どうしても騙しの要素が入ってしまいます。もしも相手に「意図的に条件を変えられた?」と気づかれたら、「騙された!」としか受け止められません。

突発性を装って「私も予想外なんですが、条件が変わってしまいまして・・・」と演技をして条件を変えたところで、大抵の人は不信感が残ります。ですのでローボール・テクニックは、信用を失うリスクの高い交渉術なんですね。

もしもローボール・テクニックを使うなら、謝罪してから条件を変えるべきです。一度白紙に返すことで、相手はこれまでのやり取りと、これから先のメリットを天秤にかけてくれます。これから先のメリットが勝てば、条件が変わっても受け入れてくれます。

あなたがローボール・テクニックを仕掛けられた場合は、新しく変更された条件について、「もともと想定していた範囲内であるのか?」を冷静に判断することが大切です。

 

「人を動かす」ことがマーケティングの目的であり、〈行動デザイン〉の目的です。

右肩下がりの日本市場では、今までのマーケティング戦略が通用しなくなったと言われています。良い商品を作れば売れる、広告すれば売れるという時代は終わりました。

「買う」「使う」といった「行動」を誘発する新たな〈行動デザイン〉発想は、マーケティングの成功をもたらす新戦略にお役立ててください。

 

本章ではこの新しい企業と消費者を結びつけるサービスの考え方、構築方法について紹介してまいります。どうぞ、参考にしていただければと思います。

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