こんにちは。食育コンサルタントのベルディアです。
本章では、粗食と健康についてをまとめてお送りしてきました。
ダイエットを目的とした粗食の話ではありません。
旬のものをおいしくいただくことは、とてもしあわせなことだと思います。春には春の旬のものを 夏には夏のものを、四季を食卓に取り入れて、本当の意味での粗食を楽しんでいただくための助けになれば幸いです。
第1回目:粗食とは。「地産地消」を心がけた季節の旬を味わう食事。
第2回目:粗食の前に、「肥満」を真剣に考える。
第3回目:粗食で重要視すべきは食の質。
第4回目:「低栄養」が老化を招く!?
第5回目:加齢に伴う食欲減退。
第6回目:陰陽五行説と食欲と孤食の関係。
第7回目:老後のタンパク質を意識する。
健康
「老後の健康」に必要なものに、何を思い浮かべますか?
厚生労働省が発表している平成28年国民健康・栄養調査の結果によると、65 歳以上の高齢者の低栄養傾向の人の割合は17.8%です。
これは実に、およそ高齢者6人に1人が低栄養状態ということを指し示している結果です。
たんぱく質不足の危険
東京都北区の区ホームページより、健康福祉部健康推進課健康づくり推進係が公開している内容の一部を引用して紹介します。
新型栄養失調になると…
高齢者が新型栄養失調になると、老化がすすみ、抵抗力が低下して、肺炎や結核などの感染症にかかりやすくなります。また、脳出血や心臓病、骨折の危険性も高まります。これらは、寝たきりの原因となるため、要介護状態に陥る恐れが高まります。健康寿命の延伸のためには、新型栄養失調を予防することが不可欠です。
加齢とともに、筋肉や骨は減少し、免疫力も低下します。さらに、「健康のためには粗食がいい」「高齢者に肉は不要」といった間違った思い込みにより、高齢者が新型栄養失調に陥りやすくなります。
新型栄養失調の指標である血清アルブミン値を上昇させるためには、肉、卵、牛乳などの動物性たんぱく質を多く含む食品を中心に、いろいろな食品をまんべんなく食べることが大切です。
筋肉量の減少
歳をとるにしたがって自然と筋肉量は落ちてきます。すると、脚が上がらなくなったり、踏ん張りが効かなくなり、思わぬ転倒・骨折事故に繋がります。この事故がきっかけで寝たきりとなり、認知症に繋がるケースも多いので要注意です。また、筋肉量が落ちると基礎代謝も低下するため、太りやすくなるので、健康維持にはしっかりしたタンパク補給することが大切です。
免疫力の低下
身体に入ってくる病原菌やウイルスに対抗するのが免疫です。この免疫で活躍するのが「抗体」とよばれ、たんぱく質でできています。感染症を防ぐには身体の免疫力を上げておく必要があるのです。
体を動かすと消化機能の働きがよくなり、栄養の吸収もよくなります。また、適度な運動は、筋肉や骨をじょうぶにするためにも大切です。
しかし、身体の衰えは必ずあります。
それに伴って、食欲も衰えます。その結果、低栄養の状態に陥る可能性は誰しもあります。
低栄養は、急激に体調が悪化するような状態ではありません。しかし、栄養が満足にとれない状態が続くと、徐々に体に悪影響を及ぼすようになります。
自身もしくはパートナーが老いたからこそ、食事する楽しみ、そして食べることの重要さを再度強く意識してみてはいかがでしょうか。
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