植物工場という言葉を前回は説明しました。今回は、植物工場がどのような歩みをして現在につながっているのか、その成り立ちについて説明したいと思います。

 

 植物工場のはじまり

世界で初めて植物工場を開発したのはデンマークだと言われています。それは、1957年のことです。もう60年も前のことだということに、私は驚きました。てっきり、ここ10年、15年程度かと思っていたものですから。

デンマークではじまった植物工場ですが、基本的には太陽光を利用したタイプのもので、カイワレに似た小葉菜類を栽培したと言われています。日本では、1974年に日立製作所中央研究所ではじめたのが最初です。その後1985年に開催された「つくば科学万博」で「回転式レタス生産工場」を展示しました。ひょっとしたら、こちらを直接、その場で観られた方が中にはいらっしゃるかもしれません。

デンマークではじまった植物工場はその後、ヨーロッパやアメリカなどの各国で開発されました。とくに、1980年代のアメリカにおいては、ゼネラルエレクトリック社をはじめ、食品会社のゼネラルミルズ社など企業が大型の人工光型植物工場の実用化を目指していきました。

 

 日本における植物工場の発展

日本における実用的な植物工場のはじまりは、1980年代の静岡県につくられたカイワレ工場だと言われています。これを機に、急速な工場生産に変わっていきました。

2008年に「農商工連携促進法」の施行、2009年に「農商工連携研究会植物工場ワーキンググループ」を発足といったように、国の支援策が日本の植物工場の発展に大きな影響を与えました。そして、一般社団法人日本施設園芸協会が三菱総合研究所に委託し行った実態調査によると、2016年2月時点で人工光型191箇所、太陽光・人工光併用型36箇所、合計で227箇所にまで広がりをみせています。

 

植物工場の今後の展望

植物工場という名前からのイメージで、大きなハウスをイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。この植物工場は一般家庭にも徐々にではありますが普及しはじめています。大手ネットショップのamazonや楽天を検索すると、いくつか栽培キットを販売されているところも見られます。安いものだと1万円程度で購入が可能のようですね。

一方、企業側での植物工場での収支を確認しますと、2017年3月に一般社団法人日本施設園芸協会が発表した「大規模施設園芸・植物工場実態調査・事例調査」によると、収支状況は黒字が36%、赤字・収支均衡の合計が64%となったという報告書が提出されています。このことより、まだまだ収支面での課題が山積みであることがうかがえます。

本章では、植物工場の成り立ちから運営に必要な基礎知識や技術、活用する際の課題といった実用面までをまとめていきたいと思います。どうぞ、参考にしていただければと思います。

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