「バリュー・チェーン」とは日本語でいうと、「価値連鎖」と呼びます。1985年にマイケル・E・ポーターがその著書『競争優位の戦略』の中で提唱したのが始まりです。
事業を主活動と支援活動に分類し、どの工程で付加価値(バリュー)を出しているかという分析するためのフレームワーク
今回は、この「価値」を伝えるストーリーの中でその幹ともいえる、ゴール設定についてお話しをします。
事業戦略の目的
企業は事業戦略を策定しております。そのときに、リソース(経営資源)に着目し、資源の獲得が競合企業との競争で優位に立てるという考えで戦略を考えます。競合他社が次にどのような戦略を打ってくるのかを予測すると共に、自社の強みを整理することが可能な分析フレームワークがバリューチェーン分析です。
なぜ企業の多くが事業戦略を策定しているのでしょうか。そこには、策定しなければならない理由があるからです。
そして、「いつまでに」、「何を」、「どこまで」進めておくことを目標にするのかを数値で定義することで事業戦略の意味を明確にすることができます。
目標数値の設定
ゴール設定のゴールとはビジョンの終点、つまり製品であれば開発を終えて[free_buttun_txt]販売までたどり着いた状態をイメージしてください。
ビジョンが示すものが商品が生み出す新しいライフスタイルや価値観だとするならば、ゴールとはそのビジョンを可視化するための目標数値だと読み替えてください。
つまり、ビジョンと目標数値(≒ゴール設定)は同じ状況を意味する同義語に近いのです。
まずは、ビジョンをイメージとして描いてみてください。次に、そのビジョンがリアルの世界で現実に起きた場合に、それが数値としてどのような状況になっているかの数値を表しください。
例えば、スマホでイメージしてみると。。。
ビジョンと目標数値の関係の具体例
ガラケー全盛期のころにiPhoneが発売されました。当時の日本における市場では、スマホが今のようになるとはだれも想像していませんでした。むしろ、全面が画面になっているような携帯電話に違和感や批判的な意見が集中していました。
それが、総務省が発表した「平成29年版 情報通信白書のポイント」によると、2016年における個人のモバイル端末の保有状況を見ると、スマートフォンの保有率が56.8%となっています。
このスマホ発売当初の販売ビジョンと目標数値の関係で表現すると次のようなゴール設定で表現できます。
ビジョン:
スマートフォンと呼ばれるパソコンの機能を取り込んでいる携帯端末を世の中に広め、デファクトスタンダードのような位置づけにしたい。
目標数値:
スマートフォン市場に発売したデバイスのうち日本国内15%(出荷台数目標:480万台)のシェアを確保したい。
このような関係です。如何でしょうか。ビジョンと目標数値の関係がイメージしやすくなったのではないでしょうか。(※なお、上記ビジョンと目標数値の例示はあくまでイメージで、特定の商品の販売結果に基づいたものではないフィクションです)
またまた繰り返しますが、バリューチェーンとは「価値の連鎖」を意味します。
商品がお客さまに届くまでの流れをつくる活動
商品を届ける流れを支える活動
これらの活動を継続していくためにはビジョンのゴール設定がいかに大切か、また、ブレない活動のためにも必要不可欠なことであることがお分かりいただけるかと思います。
新しいライフスタイルの魅力を伝えるストーリー
今、自分たちが開発している商品など、世に出すサービスの新規性が高ければ、既存の常識の中で暮らす人々に対して新しいライフスタイルの魅力を伝える必要があります。インターネットやスマートフォンなどは、まさにその代表的なサービスといえるのではないでしょうか。
その魅力を伝えるのがストーリーなのです。
ストーリー性のあるアプローチが現代を生きる私たちのその先のビジョンをプロトタイプしてくれるわけです。このように、ビジョンを構築しビジョンを目指す上で様々な製品が開発され、市場の中でサービスが作られていくことで新しいライフスタイルが確立されていくのです。
本章ではこの新しい企業と消費者を結びつけるサービスの考え方、構築方法について紹介してまいります。どうぞ、参考にしていただければと思います。
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